吉本興業の『なんば花月』の裏手をウロウロしていると、立ち喰いそば屋風の店の入口に、見慣れないことばが書かれた看板があることに気が付いた。

あんまり気になったものだから、仕事を終えた夜、まだやっているかなぁとの期待と共に近くに舞い戻ると、客は居なかったものの店主のオヤジはまだ営業中な感じを出していたので、躊躇なく中に入ってみた。

かすうどんを頼んでしばし待つ。

うっすらと油分の浮かんだ水面に、見たことのない油揚げのような、そうでもないような物体。

残念ながらもう、味は覚えていない。けれどかすかに覚えているのは、意外にも軽い食感と素朴ながらも好ましい印象。

しかし結局のところそれが何だったのかは、ホテルに帰ってロビーのPCで検索するまでは判らなかったのだった。



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今日、本屋が提案するエッジな本棚にあった本書に目が止まり、ちらっとめくれば自分のために書かれた本であることが直ぐにわかった。

著者は自分と同世代。

それぞれが持つルーツは異なれど、自分を突き動かす衝動の奥には必ず幼少期の経験があるのだ。

学生時代には、まだそれがよくわからないでいた。

今になってみれば、少しずつではあるが、色々なことが結びつきあって、強まって、やがて子供の頃の記憶に辿り着く。

人生の一面には、それを解明することがテーマであるという側面があるのではないだろうか。

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